光産業技術マンスリーセミナー
(2019年2月15日更新)

*** 2018プログラム紹介 ***

No.
開催日
講演テーマ / 講師
No.419

4/17
(火)

「コンピュータビジョン技術を用いた画像/動画像認識 」

  国立研究開発法人産業技術総合研究所
知能システム研究部門 コンピュータビジョン研究グループ
 研究員
 片岡 裕雄
 氏
(内容)
    コンピュータビジョン(CV)分野においてはこの数年で認識精度が飛躍的に向上し、応用可能性に広がりを見せている。本講演ではCV分野の最近の動向や応用例を概観することで「現在できていること」を知る。また、講演者の研究フォーカスである画像や動画像認識、人物解析のみならず、加速する流れの中で如何に研究を展開するか、どのようにテーマを考案すれば良いかについて述べる。
No.420

5/22
(火)

「IoT社会の進展を支える次世代大容量シリコンフォトニクス技術 」

  技術研究組合光電子融合基盤技術研究所
 主幹研究員 集積デバイステーマリーダ
 田中 有
 氏
(内容)
    あらゆるヒト、モノ、コトがネットワークでつながり仮想空間と融合するIoT社会が進展し、ビッグデータとクラウド・エッジコンピューティング、AIなどが社会的価値を創造する時代を迎えている。これらの社会環境のデジタル化を支える基盤技術としてコンピューティングの処理能力の持続的発展が必要であり、サーバ規模の拡大に伴ってそれらをつなげるインターコネクトの大容量化がますます要求されている。本セミナーでは次世代光デバイスの本命であるシリコンフォトニクスによる大容量伝送技術の最新動向とその光デバイスの開発状況について報告する。
No.421

6/19
(火)

「ナノカーボン材料を用いたチップ上光電子デバイス開発」

  慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科
 准教授
 牧 英之
 氏
(内容)
    カーボンナノチューブやグラフェンといったナノカーボン材料は、その原子オーダーで 小さな構造に起因して、特異な電気伝導特性が発現することから、トランジスタや導電膜のような電子デバイス用材料として注目されてきた。一方、近年は、その特異な量子力学的効果や、光物性、熱物性も利用して、量子デバイスや情報通信用の光・電子デバイス用の材料としても注目されてきた。本講演では、ナノカーボン材料を用いた発光素子や受光素子などの光・電子デバイス、超伝導ナノワイヤーデバイスや単一光子発生といった量子デバイスなどの研究開発状況について、我々の最近の成果とともに紹介する。
No.422

7/17
(火)

「有機ELディスプレイ・照明の技術開発動向と将来展望」

  山形大学 COI研究推進機構
 産学連携教授
 菰田 卓哉
 氏
(内容)
    有機ELが新たなステージに来た。多くのアナリストが有機ELのスマートフォンへの搭載率が2020年には45%を超えるとの予測を出している。少なくとも、中小型分野での液晶から有機ELのシフトは揺るがないものと考えられる。有機ELのテレビ応用も日本のテレビ御 三家が有機ELテレビを発売し、予想以上の売れ行きを示している。その背景には、有機ELの持つディスプレイとしてのポテンシャルはもちろんだが、それを実現する材料、プロセス、デバイス技術の急速な進展が大きく寄与している。また、照明分野においても、面照明やフレキシブルデバイスを実現できる有機EL照明は外すことのできない重要なアイテムとなっている。将来的にはLED並みの効率が期待でき、点光源のLEDと面光源の有機ELをうまく使いこなすことにより、新たな上質な照明空間実現が期待される。本講演では、最近急速に進展している有機EL技術全般について、その技術開発動向とその将来展望について紹介する。
No.423

8/28
(火)

「空間光通信システムの課題と研究開発動向」

  東海大学 情報通信学部 情報ネットワーク工学科
 教授
 高山 佳久
 氏
(内容)
    通信システムに期待される大容量伝送や長距離伝送に加えて、装置を小型に構成できるといった特長を有する光の空間伝搬を利用した通信の研究開発が盛んに進められている。これまでに、国内外における実証実験の成功が報告されているが、同時に、解決すべき課題も多く見出だされている。そこで本講演では、光の空間伝搬を利用する通信において特に移動体を相手とする場合に着目し、装置に必要とされる機能や装置の構成例、技術的な課題などについて述べる。また最近始まった技術標準化の議論および国内外の研究開発動向を紹介する。
No.424

9/14
(金)

「半導体レーザの切り拓く未来」

  株式会社QDレーザ
 代表取締役社長
 菅原 充
 氏
(内容)
    半導体レーザは光通信と光記録を実現して、グローバル情報インフラの構築に大きな寄与をした。現在、インタコネクト、センサ、ディスプレイ、医療、精密加工、自動車等の 様々な分野で半導体レーザの新しい応用展開が進んでいる。本講演では、株式会社QDレ ーザの網膜投影型レーザアイウェア、シリコンハイブリッド量子ドットレーザ等の最新の技術開発と製品化を紹介するとともに、半導体レーザの最近の進化と切り拓く未来について述べる。
No.425

10/23
(火)

「将来アクセスネットワーク用光部品の技術動向と課題」

  日本電信電話株式会社 NTTアクセスサービスシステム研究所
 主任研究員
 浅香 航太
 氏
(内容)
    将来光アクセスネットワークは、これまでのFTTHサービスに加え、ビジネスやモバイルサービスなど様々なサービスの収容を実現することが期待されている。近年標準化が完了したNG-PON2は、波長分割多重技術を導入することにより、多様なサービスに対応できるだけでなく、宅内装置への割当波長を変更することでシステムの効率的な運用および高信頼性化が期待できる。本講演では、NG-PON2の特徴、主な仕様およびユースケースについて紹介すると共に、光部品への要求条件・市場動向および技術的な課題について概説する。
No.426

11/20
(火)

「8Kスーパーハイビジョン放送の技術」

  NHK放送技術研究所 新機能デバイス研究部
 上級研究員
 石井 紀彦
 氏
(内容)
    2018年12月1日に4K・8Kスーパーハイビジョンの本放送が始まる。視聴者が8Kスーパーハイビジョン放送を見たとき、大きな特徴として感じるのは、解像度、階調、フレーム周波数、色域、ダイナミックレンジ、音響の6つの主要要素である。しかし、実際に放送するためには、これらの6つの主要要素だけではなく、様々な周辺技術の研究開発が必要であった。1995年以来NHKが進めてきた、上記6つの主要要素技術と放送に不可欠なそれに付随する周辺技術の研究開発について紹介する。
No.427

12/18
(火)

「自動運転のためのライダーと画像のフュージョンによる環境認識手法」

  芝浦工業大学 システム理工学部
 教授
 伊東 敏夫
 氏
(内容)
    ライダーは自動運転のための本命環境認識センサーと思われる。しかし、ライダーにも課題があるため、ライダーの改良と他センサーによる補償が必要となる。そこで本講では、自動運転に向けた環境認識用センサーとしてのライダーの特性と期待、また課題を述べ、ライダーの改良の話題、及び画像のフュージョンによる環境認識手法について講演する。
No.428

1/22
(火)

「第5次エネルギー基本計画における太陽光発電産業技術動向」

  株式会社NTTファシリティーズ 経営企画部 政策渉外室
 担当部長
 田中 良
 氏
(内容)
    平成30年度7月に閣議決定された第5次エネルギー基本計画において、太陽光発電事業は2030年に向けて主力電源化への布石としての取組を早期に進め、2050年に経済的に自立化し脱炭素化した主力電源化を目指すと明確に定義づけられた。これは我々再生可能エネルギーに携わる者として大変名誉な事であるが、一方日本のエネルギーの将来に重要な責任を負うことになった。つまりシステムの安定性、安全性、コストはもちろんの事であるがエネルギーのベストミックスを考慮した長期信頼性等々、解決すべき課題は山積している。ここではこれらの課題の解決に向けた方向性等に対して太陽電池そのものの開発動向や諸外国の動向を含めて報告する。
No.429

2/12
(火)

「最先端短波長光源(DUV/EUV)と半導体製造への応用」

  ギガフォトン株式会社
 代表取締役副社長(兼)CTO
 溝口 計
 氏
(内容)
    半導体の微細化の進展とともに光リソグラフィ光源の短波長化が進んできた。KrF、ArF、ArF液浸、マルチパターニングと進展し、10 nm以下のデザイン寸法ではEUV(極端紫外線)波長でのリソグラフィが熱望されてきた。近年EUV光源の性能改善が進み半導体製造現場での250W運転の成功も報告され、ロジックデバイス製造メーカを中心にEUV露光装置の導入が大きく進展している。一方でメモリーメーカではDUVリソグラフィが主力であり、導入が今なお活発で、DUV光源の開発も活発に行われている。本講演では、DUV(KrF、ArF液浸)リソグラフィの進展とDUVエキシマ光源の開発の現状、EUV光源の昨今の世界での進展と、わが社での開発の現状について解説する。
No.430

3/18
(月)

「ナノ光構造技術と深紫外光デバイス」

  情報通信研究機構 未来ICT研究所 
深紫外光ICTデバイス先端開発センター  センター長
 井上 振一郎
 氏
(内容)
    波長200〜300nmで発光する深紫外LEDは、ウィルスの殺菌や飲料水の浄化、水銀ランプの代替、光加工、ICT応用など、幅広い分野において、その利活用が期待されている。本講演では、近年急速に進展している深紫外LEDデバイスの最新状況や技術課題を概観するとともに、光取出し効率を向上させるナノ光構造技術を中核とした我々の深紫外LEDの高出力化に向けた取組みについて述べる。また深紫外光通信応用や、ナノ光デバイスによる深紫外光波制御などの最新技術、今後の展望などについても紹介する。
OITDA
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