第32回櫻井健二郎氏記念賞
(2017年2月22日掲載)


 第32回(2016年度)櫻井健二郎氏記念賞は、受賞題目「デジタルコヒーレント通信用狭線幅波長可変光源の開発と実用化」に対し、古河電気工業株式会社の向原智一氏、木村俊雄氏、越 浩之氏、黒部立郎氏に、また、受賞題目「面発光レーザを中心とするフォトニクス集積技術の開発」に対し、東京工業大学 未来産業技術研究所の小山二三夫氏に授与された。




「第32回櫻井健二郎氏記念賞受賞者」

(後列左から)黒部 立郎氏、越 浩之氏
(前列左から)荒川委員長、向原 智一氏、木村 俊雄氏、小谷専務理事

(右側写真)小山 二三夫氏
 ※小山氏は表彰式後に別途撮影

 櫻井健二郎氏記念賞は、当協会の理事であった故櫻井健二郎氏が光産業の振興に果たした功績を讃えると共に、光産業および技術の振興と啓発を図ることを目的として創設したもので、過去31回で23名の個人、36グループ、延べ142名が受賞している。
 今年度の櫻井賞は、光産業および光技術の分野において先駆的役割を果たした2006年以降の業績を対象に、応募13件の中から厳正に選考された。



第32回(2016年度、平成28年度)



「第32回櫻井健二郎氏記念賞受賞者」
(左から)黒部 立郎 氏、向原 智一 氏、木村 俊雄 氏、越 浩之 氏

受賞者所  属
 向原 智一古河電気工業株式会社 
研究開発本部 情報通信・エネルギー研究所 部長
 木村 俊雄古河電気工業株式会社
ファイテル製品事業部門 半導体デバイス部 課長
 越 浩之古河電気工業株式会社
コア技術融合研究所 高周波エレクトロニクスセンター 課長
 黒部 立郎古河電気工業株式会社
研究開発本部 情報通信・エネルギー研究所 課長
受賞題名と受賞理由

「デジタルコヒーレント通信用狭線幅波長可変光源の開発と実用化」

 受賞者らは、デジタルコヒーレント通信用光源の開発に取り組み,多数のDFBレーザからなる多波長アレイと複数の光機能素子を同一基板上にモノリシックに集積する化合物光半導体技術、従来に比べてパッケージ体積を半減化する樹脂接着技術、高性能な制御電子回路技術の開発により、世界最高水準の高出力・高安定の狭線幅波長可変レーザ光源の実現に成功した。
 この狭線幅波長可変レーザ光源の開発・実用化は、ネットワークの大容量化・高度化をもたらす新技術としてのデジタルコヒーレント通信の発展・普及に大きく貢献する優れた業績である。



「第32回櫻井健二郎氏記念賞受賞者」
小山 二三夫 氏

受賞者所  属
 小山 二三夫東京工業大学 未来産業技術研究所 所長/教授
受賞題名と受賞理由

「面発光レーザを中心とするフォトニクス集積技術の開発」

 受賞者は、伊賀健一東京工業大学名誉教授(第3回:1987年度受賞)とともに、面発光レーザ(VCSEL)の室温連続発振を1988年に世界で初めて達成した。それ以来,VCSELの性能向上と新機能創出に関する研究を継続し、MEMSミラーによる波長制御やスローライトなどの新機能を包含するVCSEL集積フォトニクスの道を切り拓いた。
 このVCSELの研究開発は、データセンタにおける光インターコネクトや日本発のレーザプリンタなどの技術の発展を触発しており、光産業技術の新しい展開に大きく貢献する優れた業績である。

 上記、5氏(1グループ、1個人)に対する表彰式は、2017年2月9日に開催された平成28年度光産業技術シンポジウム終了後に行われた。
 櫻井健二郎氏記念賞委員会、荒川泰彦委員長(東京大学教授)による選考経過報告の後、賞状、メダル、副賞が各受賞者に手渡され、引き続き受賞グループを代表して向原氏、小山氏の謝辞が述べられ、表彰式を終了した。


OITDA