持続可能な成長の実現を目指した材料・化学・工学に関する国際会議であるMATSUS Fall 25について報告する。本報告では，太陽光等を用いた発電をエネルギー源として，電気化学変換を基本技術とした水電解水素生成，二酸化炭素還元，アンモニア生成等を行う研究開発について報告する。本年度は，水電解に関するシンポジウムが設定されておらず，研究の中心が電気化学的二酸化炭素還元やアンモニア生成へと移行していることの表れと考えられる。一時は下火であった光電気化学反応（主に水分解）に関する報告が増えていることは，注目に値する。さらに，新しいアイデアによるその場高速評価の報告もあり，まだ十分に理解が進んでいない電気化学現象の解明についての進展がみられる。